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飲食店開業ガイド:営業許可編

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飲食店開業ガイド:事前準備編」では、飲食店を開店するときに、どのような事前準備が必要になるかを解説しました。

しかし、初めて飲食店を開業されるオーナー様が実際に困るのは、役所へ提出する書類の作成や、書類の提出についてではないでしょうか。

この記事では、飲食店営業許可の申請手続きについて説明します。

保健所への申請

飲食店営業許可はお店の所在地を管轄する保健所の窓口に申請します。部署の名前は自治体によって違いますが、「食品衛生係」や「生活衛生課」、「食品監視第一係」といったように「食品衛生」という言葉が入っていることがほとんどです。

わからないようであれば、保健所の代表番号に電話をして、飲食店営業許可の担当部署を確認すると良いです。

必要な許可の種類については、「飲食店開業ガイド:事前準備編」で解説していますので、そちらもご参照ください。

飲食店営業許可の要件(設備)

飲食店営業許可の要件の主なものは店舗の設備に関するものです。

そもそも飲食店営業許可制度には、食べ物を扱う飲食店の衛生状態等を維持するという目的がありますので、ろくに水道も無かったり、ネズミや害虫がたくさんいたり、ホコリまみれだったりするような状態で飲食店を営業することは認められません。

そこで、設備に関して多くの要件が定まっています。

この点は、多くの方が「どのような設備を整えれば許可を取れるのか」と不安に思っている部分だと思いますので、問題になりやすい点を中心に説明していきます。

ここでは東京都のある保健所の例を紹介します。細かい部分は保健所によって違ってくることがありますので、ここに書かれていないルールがあったりします。必ず事前に保健所に確認を取りましょう。

2槽シンク

家庭によくあるような1槽シンクではなく、2槽式のシンクで、水、お湯それぞれの蛇口が独立してついており、両方のシンクにそれぞれ水(お湯)が注げる構造が望ましいです。

1槽シンクが2つ並んでいる形状でも問題ありません。

大きさについては、1槽のサイズが幅45cm×奥行き36cm×深さ18cm以上必要です。

中には1cmこのサイズに足りないだけでも交換を要求してくる保健所職員もいますが、多くの保健所ではそれほど厳密で無いことも多いので、サイズが足りないからとすぐに交換を検討する前に、保健所に一度相談してみましょう。

手洗い

手洗いに関しては「飲食店の手洗いの位置と数とサイズ」に詳しく書いてありますので、ここでは簡単に説明しますが、手洗いは従業者用とお客用の2つが最低必要で、手洗い用の洗剤が入った容器が固定されていなければなりません。

お客用はトイレの中にあればいいという保健所が多いですが、神奈川県では、トイレとは別に客席エリアにも1つ必要という保健所が多いです。

調理場と客席エリアの区分

調理場と客席エリアの間は、ドアなどで区切られていなければなりません。

ただし、これはちゃんとした扉でなくてもOKで、よくバーにあるようなスイングドア(ウエスタンドアと呼ばれることもあります。)で構いません。

客席のエリアには、食材や調理場所があってはいけません。

具体的には、

  • 調理場と客席の間のカウンターの上にビールサーバーが設置してあり、注ぎ口が客席側に向いている
  • 客席に設置してある冷蔵庫の中に食材が入っている

といったケースはNGです。

客席に冷蔵庫が設置してある場合であっても、中身が瓶入りの飲み物のみといったケースであれば許可が取れることもありますので、保健所と事前によく相談しましょう。

また、ここまで読んで、「ファミリーレストランなどのドリンクバーはどうなの?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。

ドリンクバーは当然ですが客席に設置されていますが、お客がセルフサービスで利用し、店員が注いでいるわけではないのでOKとしている保健所が多いです。

ドリンクバーやサラダバーなどを設置したい場合にも、グラスやお皿の置き方なども含めて、事前に保健所に相談しましょう。

冷蔵庫には温度計を設置

調理場の冷蔵庫には温度計を設置しなければなりません。

基本的には外から温度が確認できる必要がありますので、温度計のついていない家庭用の冷蔵庫を使用するときには、別途温度計をつける必要があります。

この温度計は、Amazonなどのインターネット通販で1000円前後から購入可能ですので、それほど大きな負担にはなりません。

保健所によっては、普通の温度計を庫内に置いておけばそれでOKというところもあるので、温度計のついていない冷蔵庫を使用する際には、事前に一度保健所に相談してみましょう。

食器棚は戸のついたもの

食器をしまう収納棚は、戸のついたものでなければいけません。

食器にホコリがつくことを防ぐためで、戸はガラス製でも木製でも構いません。

調理場の床、壁

調理場の床は、清掃がしやすく清潔に保てるように防水性のある材質じゃなければなりませんので、カーペットや木製はNGです。

また、同様の理由と防火の必要から、水回りやを使う場所の周辺の壁はステンレスやホーロー製が望ましいです。

営業形態などによって、あまり火を使わなかったり、それほど調理をせず油汚れがあまり無いという場合などには、そこまで厳しく見られないこともありますので、保健所に相談してみましょう。

換気扇の無いトイレの窓など、一定時間開けて使用することが予想される窓には、ネズミや虫の侵入を防ぐために、網戸などの防虫防鼠の設備が必要です。

給湯器

原則としてお湯が出るよう給湯器が必要です。

保健所によっては、60℃程度の比較的熱いお湯の出る給湯器でなければダメだということもありますので、あまり熱いお湯が出ない場合には、事前に相談しておくと良いでしょう。

飲食店営業許可の要件(人)

飲食店営業許可を取得する人や会社には、「これにあてはまると許可が取れない」という条件がありますが、それほど厳しいものではありません。

具体的には、食品衛生法違反で処分を受けたり、飲食店の営業許可取り消しを受けたりしてから2年経っていない場合には許可を受けることができません。

会社などでは、その会社の役員の人が1人でもそのような事項にあてはまってしまうと許可が取れないため、該当する人を役員から外したりする必要があるというケースもあります。

また、「飲食店開業ガイド:事前準備編」でも紹介したとおり、専任の食品衛生責任者が1人必要になります。

新しいお店の食品衛生責任者が、前にいたお店の食品衛生責任者のままになっている、というような場合には許可が下りませんので、前職の店舗の食品衛生責任者を辞任しておかなければなりません。

食品衛生責任者になるためには調理師免許など一定の資格が必要ですが、食品衛生協会の開催する1日の講習を受講することでも資格を得ることができます。

いつまでに申請すればいいか

開店日は、事前にある程度目星をつけていることが多いと思いますが、「開店予定日のどのくらい前に書類を保健所に提出すれば良いのか」というご質問を受けることがよくあります。

なお、当法人にご依頼いただく場合には、保健所との事前相談も代行していますので、「内装工事着工前、可能であれば物件探しの段階でご相談ください」とお話しています。

しかし、ご自身で営業許可を取る場合や、直前になってご依頼いただく場合に気になるのは、最短どのくらいで許可が取れるのか、という点だと思います。

これは絶対ではありませんが、店舗の内装工事が完了している前提であれば、保健所に書類を提出してから2週間くらいで営業開始できることがほとんどです。

書類提出から営業開始までの具体的な流れは以下のようになります。

  1. 保健所へ書類提出
  2. 提出の際に店舗現地調査の日程調整
  3. 保健所職員による店舗現地調査
  4. 営業開始
  5. 飲食店営業許可証交付

まず開店までの日数に影響を与えるのは、2番の現地調査の日程調整です。

保健所担当者とのスケジュール調整によって、翌日に現地調査が決まることもありますし、1週間以上先の日程になることもあります。

この点は保健所担当者と飲食店側の調整なので、「何日以内には必ず来てもらえる」ということはありませんが、例えば「都合は保健所に合わせるので可能な限り早く」ということであれば、我々の経験からすると、1週間以内には現地調査に来てもらえることがほとんどです。

次に日数に影響を与えるのが、3番から4番の間です。

これは保健所によって取り扱いが異なり、現地調査をして問題無ければその時点から営業OKという保健所もあれば、現地調査をして問題なかったとしても、営業は1週間後からでなければダメという保健所もあります。

どうしても事前に営業開始日を把握しておきたいのであれば、事前相談の段階でこの点を確認しておくと良いです。

最後に、本筋とは少し話がずれますが、読んでくださっている方の中には、「4番と5番が分かれてるのはどうして?営業許可証が無くても営業していいの?」という疑問をお持ちの方がいるかもしれません。

これに対する答えは「営業許可証が無くても営業して良い期間がある。」です。

さきほども書いたとおり、保健所によっては現地調査の時点から営業開始OKという取り扱いですが、営業許可証が交付されるまでには、大体そこから1週間程度はかかります。

したがって、現地調査から飲食店営業許可証が交付される間は、営業許可証が無くても営業して良い期間ということになります。

なお、更に脱線しますが、現地調査の際には保健所の方から「営業許可証ができるまでは2週間かかります。」という話がありますが、実際には1週間程度で出来ます。一日でも早く営業許可証が欲しいという人は、保健所に電話で確認してみると、意外に早くできているということがあります。

飲食店のオープン予定日が遅れると、それだけ売上の全く無い日が増えてしまい、家賃などの固定費が余分にかかってしまいます。

しかし、特に初めて飲食店を開業する場合など、予期せぬことが起きたりしてなかなか予定通りに準備が進まないことも多いです。

オープン予定日を決めたら、そこから逆算して早め早めに準備を進めましょう!

オープンするお店の家賃が30万円だとしたら、1日オープンが遅れると1万円余分な出費が増えます。営業をしていれば利益が出るでしょうし、実際にはそれ以上の余分な出費があります。

自分で頑張って手続きをして予定より数日オープンが遅れるくらいなら、我々のような行政書士に手続きを任せてしまうというのも検討してみてはいかがでしょうか。

必要書類

書類は保健所の窓口で提出します。郵送やインターネット申請はできません。

保健所によって微妙に異なることもありますが、飲食店営業許可申請の必要書類は概ね以下のとおりです。

上から4つは、保健所で用紙をもらえますし、インターネット上で公開している保健所も多いです。

  • 営業許可申請書
  • 営業設備の大要(2通)
  • 店舗平面図
  • 店舗周辺の地図
  • 法人で許可を取る場合には法人の登記事項証明書
  • 水質検査成績書(貯水槽、井戸水を使う場合)
  • 食品衛生責任者の資格を証明するもの(講習修了時に交付される手帳、調理師免許など)
  • 申請手数料(保健所によって16,000円~18,300円程度)

記入例

書類の記入はそれほど難しくはありません。記入例として東京都中央区が公開しているものを紹介します。

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書き方

営業許可申請書と営業設備の大要は、記入例を参考に記入すれば良いです。書き方のわからない部分は空欄にしておいて、提出のときに窓口の担当者に書き方を聞いて記入するという手もあります。

また、深夜営業をする場合など、警察にも届出や許可申請をする場合には、店舗の住所の書き方に注意をしましょう。

具体的には以下のような点に注意しましょう。

  • 住所の番地などをハイフンでつながず「一丁目2番3号」のように、丁目は漢数字にし、番地と号数はアラビア数字で記入します。
  • 階数表記は、「F」を使わず、必ず「◯◯ビル3階」というように「階」を使う。

これを守っていない場合には、警察から飲食店営業許可証の住所の記載を変更するように言われることがあります。

営業許可証の住所記載自体は、保健所に許可証を持って行けば、保健所によってはその場でやってくれますし、それほど大変な手続きではありませんが、開店準備に忙しいときにはそれなりの負担になるかもしれません。

地図と図面

3枚目の設備の配置図は、保健所の用紙に手書きで記入しても構いませんし、別に図面と地図を用意してもOKです。

地図は、保健所の職員が現地調査に来る際に使用するものなので何でもいいのですが、セブンイレブンのコピー機で取れるゼンリンの住宅地図を用意するのもひとつです。Google Mapでも受理はしてくれますが、著作権の問題があるので、ゼンリンの住宅地図をオススメします。

図面は、定規とボールペンで手書きしてもいいですし、CADを使うとまで行かずとも、ExcelやWordで作っても構いません。

参考までにサンプルで図面を作ってみました。保健所によってはもう少し寸法を記入しろと言われる可能性もありますが、このくらいの情報が書かれていれば基本的に問題ありません。

サンプル

申請の際に自分で作る書類は以上です。

その他の書類

残りの書類は発行してもらうものなので、それぞれ手配する必要があります。

登記事項証明書は、法務局に行けば取得できます。どこの法務局でも取れますので、立ち寄りやすい場所の法務局に行けばOKです。

水質検査成績書は、雑居ビルなどで貯水槽を使用しているビルの場合に必要となるものですが、ビルのオーナーが年に1回は検査をしているはずなので、オーナーもしくは管理会社に問い合わせれば取得できるはずです。

食品衛生責任者の資格を証明するものは、調理師免許などであればそれで構いませんし、講習を受けた場合には、講習が終わると手帳がもらえますので、その手帳を提示すればOKです。

なお、提示のタイミングは保健所によって違いますが、

  • 申請時に原本を見せて、コピーを提出
  • 申請時に原本を見せるだけ
  • 申請時にコピーを提出して、現地調査のときに原本を見せる
  • 現地調査のときに原本を見せる

上記のパターンのうちのどれかという取り扱いをしている保健所がほとんどだと思われます。

また、予約が取れなかったりして申請時までに講習の受講が間に合わないという方もいらっしゃいますが、そのような食品衛生責任者がいない場合でも、3ヶ月以内に講習を受けるという誓約書を提出すれば飲食店営業許可自体は取得できます。

その場合には、後日講習を受けたあとに、手帳の原本もしくはコピーを保健所に提出する必要があります。

書類の提出、現地調査、許可取得

上記のような書類を揃えたら、保健所の窓口に書類を提出して、手数料を現金で支払います。手数料の支払いに銀行振込などは使えませんので、現金で窓口に持って行きます。

この書類を持って行くタイミングですが、早くても内装工事の完了する2週間前くらいにしましょう。

と言うのも、保健所の現地調査は、基本的には内装工事も終わり、お店が営業できる状態になってからでなければ来てくれません。急ぎの場合には、設備要件に関する部分、主に調理場と水回り、の工事が終わっていれば見てくれることもあります。

話を戻しますと、書類を提出するときに、店舗の現地調査の日程調整を行います。基本的には時間まで指定されることが多いですが、保健所によっては「13時から15時の間に行きます。」など、来る時間を確定してくれないこともありますので、そのような場合には時間に余裕のある日程を組みましょう。

現地調査では、店舗の設備が要件に適合しているかどうかを見ます。

お湯なども実際に出るか確認しますし、担当者によってメジャーでシンクのサイズを測ったりすることもあります。

設備の配置が図面と異なっていたりすると、その場で書き直すよう求める担当者もいます。

とは言っても、事前相談をきっちりしていれば、ここで問題が出ることは多くありませんので、あまり身構えなくても大丈夫です。

現地調査の結果問題無しとなれば、営業許可がおります。

前述のとおり、現地調査終了後すぐに営業を開始していいという保健所もありますし、数日後からOKという保健所もあります。

現地調査から、概ね1週間程度で飲食店営業許可証が出来上がりますので、現地調査の際に保健所の担当者から渡される引換証を持って保健所に取りに行けば、晴れて飲食店営業許可申請手続きが完了となります。

行政書士に依頼する場合

このように飲食店営業許可を取得するためには事前の相談などを含めてけっこうな手間がかかります。

書類の作成自体は簡単なので自分で手続きをするという方もかなり多いですが、忙しい開店準備の時期に慣れない手続きに時間を取られたくないという場合には、行政書士に手続きを依頼するのもひとつの手です。

実際に当法人に依頼される方の中には、「忙しいので慣れない手続きは任せてしまいたい。」「平日の昼間に何度も役所に足を運ぶのは難しい。」といった理由でご相談いただく方が非常に多いです。

当法人にご依頼いただいた場合には、保健所との事前調整から、保健所へ提出する書類の作成、保健所への書類提出、現地調査への同行(店舗の方にも立ち会っていただく必要があります。)、飲食店営業許可証の受け取りなどは全て行政書士が対応しますので、飲食店営業許可申請手続きに煩わされること無く開店準備に専念できます。

また、当法人では、東京都、神奈川県を中心に、多数の保健所での申請実績がありますので、ポイントを押さえた事前相談が可能で、手続きをスムーズに進めることができますので、オープン予定日まで時間が少ないような場合でも対応可能です。

飲食店の開店にあたって、

  • 平日の昼間に何度も役所に足を運べない。
  • 慣れない許可申請は誰かに任せてしまいたい。
  • 自分のやりたい飲食店にはどんな手続きが必要かわからない。

などといった不安やお悩みがありましたら、ぜひ一度お気軽に、行政書士法人シグマにご相談ください。

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